RAW現像は大容量なのでメモリを増やそう
RAWの画像を扱う時は注意が必要です。圧縮された画像よりも遥かにデータ量が多いため、パソコンに負担がかかります。具体的にはメモリを専有するため、かなりのメモリ量がないとパソコンがカクカクします。
メモリ量が足りなくなると、パソコンはメモリの代わりにHDDやSSDなどのストレージに読み込みます。ストレージはメモリよりも低速なため、読み込みに時間がかかるためでなくソフトの操作ももたつきます。
だからRAW現像をするために必要なスペックとして、メモリを増やすことを第一に考えましょう。具体的には4GBでは絶対に足りません。8GBならギリギリ、できれば16GB以上をおすすめします。32GBあれば安心です。
RAW現像は10bitカラーで処理しよう
RAWデータは圧縮されていないので、色情報も豊富です。通常のパソコンだと8bitカラーで画像を表示したり処理したりします。この時点で色情報が失われています。グラデーションがガクガクした感じになるのは8bitカラーが原因です。
しかしQuadroというグラフィックボードを使えば10bitカラーでRAW現像ができます。ゲーム用として人気のGeForceグラフィックボードは8bitカラーしか対応していませんが、プロのクリエイター向けのQuadroなら10bitに対応しています。
具体的には8bitカラーは約1677万色なのに対し、10bitカラーは10億6433万色です。まさに桁違いです。RAWデータを綺麗に正しく扱うなら10bitカラーが必須です。プロの現場では絶対に10bitカラーで扱っています。
また、Quadroグラフィックボードはスペックが非常に高く、クリエイター向けソフトウェアがサクサク動くように最適化されています。処理能力はGeForceの数倍も高速です。だからRAW現像用パソコンにはQuadroのグラフィックボードを選ぶことをおすすめします。
CPUはコア数と動作周波数が多いものがおすすめ
CPUの選択肢はCore i5かCore i7になると思います。動作周波数が処理の速さのようなものなのですが、動作周波数だけを見るのは駄目です。コア数もとても大切な要素です。
RAW現像に使用するソフトはマルチコア、マルチスレッドに対応しています。CPUの複数のコアを並列で使うことで、処理能力を向上させる仕組みです。だからコア数が多いほうが、画像編集は快適になります。
例えばCore i5-5600は4コアの定格3.20GHzです。Core i7-5820Kは6コアの定格3.20GHzです。動作周波数はほとんど変わりませんが、コア数は1.5倍なので編集、保存などの速さは後者のほうが圧倒的に優秀です。
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